一般社団法人 日本人間作業モデル研究所は、急速に変化するわが国の作業療法において発生する各種の健康科学の諸問題の解決策に関して,作業療法領域の概念的実践モデルの1つである人間作業モデルの見地から調査研究を行うほか、人間作業モデルの啓発と普及を通して、わが国の作業療法の発展に寄与することを目的として設立されました。
事業内容は以下の通りです。
当研究所の開設者である山田代表理事のイニシャルである「Y」は, 暖かな気候の中で芽吹き,空に向かって成長しようとする若葉にも見えます.それは,クライアントが自分らしい人生に再び立ち戻れるようにとの私たち作業療法士の願いを象徴しているかのようです.また,双葉は,人間作業モデルの根底を流れるクライアントと作業療法士が手を携えた協業が実りをもたらすことを表すかのようです.
「和」を大切にする日本文化の中で人間作業モデルの啓蒙と普及が進むようにとの願いを円で表現しました.
ロゴマーク考案者
野藤弘幸
一般社団法人日本人間作業モデル研究所定款(PDFダウンロード)
山田代表理事は,The 6th International Institute on Kielhofner's Model of Human
Occupation (Chicago, Illinois)のKeynote Speaker として登壇されました.
発表で使用されたスライド資料はこちらからダウンロードできます.
山田代表理事は,平成30年度文部科学省科学研究費補助金(基盤研究C)課題番号17K01528を取得し,認知症の作業療法研究において,エビデンスレベルTbの研究成果を報告しました.やはり,人間作業モデルに基づく介入において,意味のある作業への従事を促すことが,認知症のクライアントの周辺症状(BPSD)のみならず,中核症状までも改善できることの証拠が得られました.この証拠は,山田代表理事とその共同研究者による報告のみであり,これまでの一連の研究の積み重なりが,我が国のみならず,国際的に報告できる成果を生みだしたといえます.山田代表理事によるこれらの研究と臨床実践の詳細は,当研究所が開催する認知症の人間作業モデルで学ぶことができます.
当日,岩瀬義昭 北海道医療大学教授より,RCTの研究は中間報告を頻回にすべきではないが,認知症の作業療法の臨床の指針を示すという教育的配慮からされたのではないか,との質問があった.これに対し,山田代表理事は,その通り,と答え,長年の教育者としての責任と自負を参加者は感じることができました.
なお,講演で使用されたスライド資料はこちらから参照できます.